🦷喫煙者は歯周病になりやすい？たばこが歯ぐきに与える5つの悪影響

「たばこを吸うと歯が黄ばむ」「口臭が強くなる」──そんなイメージを持つ人は多いと思います。
しかし、実はそれ以上に深刻なのが歯周病のリスクです。

喫煙者は、非喫煙者に比べて歯周病にかかる確率が2〜6倍も高いことがわかっています。
しかもたばこを吸う人ほど、歯ぐきからの出血が少なく、「自分は大丈夫」と思い込んでしまうケースが多いのです。

今回は、歯科衛生士として数多くの喫煙者の口腔内を見てきた経験をもとに、
たばこが歯ぐきに与える5つの悪影響と、喫煙者のための歯周病ケア方法を紹介します。

🔍 記事の後半では、喫煙者におすすめの歯周病ケアグッズや
歯科で受けられる専門的な治療も紹介します。

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1. たばこと歯周病の関係とは？

たばこに含まれるニコチンや一酸化炭素は、体内の血管を収縮させます。
その結果、歯ぐきに十分な酸素や栄養が届かず、免疫機能も低下します。
歯周病菌に対抗できない状態になってしまいます。

さらに、喫煙は歯肉の再生能力を弱め、歯周病治療の効果も出にくくなります。
そのため「治療してもすぐ再発する」「歯ぐきがなかなか引き締まらない」と感じる喫煙者も少なくありません。

ニコチンには血管を収縮させる作用があります。
血流が悪くなることで、歯ぐきに必要な酸素や栄養が届かなくなり、
細菌に対する防御力（免疫力）が落ちてしまいます。

結果として、歯周病菌が増殖しやすくなり、炎症が慢性化してしまうのです。
特にヘビースモーカーの方は、治療をしても治りが遅くなる傾向があります。

喫煙者の歯ぐきは血管が収縮しているため、炎症があっても出血しにくいのが特徴です。
一見すると「歯ぐきが健康そう」に見えますが、実際には内部で炎症が進行しているケースが多くあります。

⚠️ 出血がない＝健康ではありません。
「歯ぐきの黒ずみ」や「口臭」がある人は、歯周病が隠れている可能性があります。

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たばこのタールやヤニは、歯の表面にベタッとこびりつきます。
ヤニ汚れは歯石の原因となり、歯周病菌のすみかにもなります。

また、ヤニの付着で歯面がざらつくため、プラーク（細菌の塊）が再び付きやすくなります。
この悪循環が、喫煙者に歯周病が多い最大の理由のひとつです。

喫煙者の口臭は、ヤニ・ニコチン・細菌の代謝物が混ざった複合臭。
口の中に「焦げたような臭い」が残るのは、これが原因です。

また、歯ぐきが黒っぽく見えるのはメラニン色素沈着によるもの。
ニコチン刺激によりメラニンが過剰に作られ、健康なピンク色の歯ぐきが徐々に黒ずんでしまいます。

喫煙者は、歯周病治療をしても治りが遅いことが分かっています。
血流不足により、歯ぐきの再生や組織の修復がうまく進まないためです。

歯科医院でスケーリング(歯石除去)や歯周外科治療を行っても、禁煙していないと効果が半減してしまうケースもあります。
一時的にでも禁煙することで、血流量が増し酸素や栄養の供給量が増加するため治療の成果が格段に上がります。

歯周病予防の基本は「プラーク除去」。
しかし喫煙者の口腔内は通常より汚れが落ちにくいため、殺菌力・洗浄力の高いアイテムを使うのが効果的です。

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