デンタルフロス(糸ようじ)、奥歯をやるのが苦手な方へ、初心者向け簡単フロス紹介

歯の健康

当ブログ管理人のとうまです。歯科衛生士歴20年、詳細なプロフィールはこちらです。

デンタルフロスは毎日、使っていますか?
アメリカでは、フロスorダイ(直訳するとフロスをしますか?それとも死にますか?)という歯についての格言があります。
これは、大げさなことではなく歯の間の細菌が取り除けていないと、そこからむし歯、歯周病になると口腔内の悪玉細菌が増えます。その細菌を飲み込むことで腸内細菌叢の悪化を引き起こし、便秘や下痢、肌荒れやアレルギー、慢性的な体調不良につながることもあります。
また、歯肉の毛細血管から悪玉細菌が全身を駆け巡り、血管を詰まらせ脳梗塞や心筋梗塞、時にはアルツハイマー型認知症になるリスクも上がります。
そして、むせることにより、口腔細菌が肺に入り誤嚥性肺炎を引き起こすこともあります。誤嚥性肺炎は、毎年高齢者の死因の上位となっております。

このことからフロスは、歯の健康だけではなく、全身の健康にも関わってきますので、この記事をお読みいただき、是非ともフロスを毎日の口腔ケアに取り入れ、簡単フロスを活用していただきたいと思います。

この記事で分かること

✔フロスの実力
✔やり方
✔注意点とその対応
✔続けるコツ
✔奥歯にも使いやすい簡単フロスが分かる

結論、初心者向け簡単フロスはこちらです。

このフロスは、私も使っていますので、詳しく解説します。

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デンタルフロスの実力

毎日の歯磨き、歯ブラシだけで磨いていると歯に付いている細菌は半分程度しか取れていません。
フロスを使用することでかなりの細菌(プラーク)が除去できることが分かっています。

プラーク除去率
歯ブラシだけ58%
歯ブラシ+フロス85.9%
⽇本⻭周病学会会誌,17:262,1975

フロスのやり方

私のおすすめY字型フロスの使い方を紹介します。

https://www.youtube.com/channel/UCXHswLLPbrpGfXQMstmLjag

フロスの注意点とその対応

フロスは、歯の間の細菌や食べかすを取り除きますが、まれに歯科治療後のつめ物が引っ掛かり外れてしまう場合があります。
そんな時は、落ち着いて外れた物を無くさないように小さめの袋に入れて、かかりつけの歯科にお持ちください。ティッシュに包むと捨ててしまう場合があるのでおすすめしません。

つめ物が外れてしまった時にやること、注意点

①洗面所の排水溝に流れないように栓をしてから水で外れたつめ物を洗う
②水分を拭き取り、小さめの袋に入れ、外れた日を書いておく
③歯科にできるだけ早めに連絡し、予約を取る
④外れた歯では、食べ物を咬まないようにする(歯がかけてしまう恐がある)
⑤歯がしみる場合は、極端に冷たい物や熱い物は、なるべく避ける
⑥つめ物が外れた所の歯も、念入りに歯磨きはおこなう
フロスは続ける

つめ物が外れてしまう原因は

・つめ物の隙間からのむし歯
・接着したセメントの経年劣化
・歯のすり減りや詰め物の経年変化で、歯と合わなくなってきた
・かみ合わせが強く、歯に負担がかかり過ぎている
・外れやすい、つめ物の設計

もし、つめ物が外れたとしてもフロスは続けましょう。
外れたつめ物は、遅かれ早かれ外れる可能性が高いところです。外れるからフロスをやらなくなってしまうと、歯だけでなく、全身の病気にも繋がることがありますのでフロスは続けることをおすすめします。

フロスを続けるコツ

  • 簡単フロスを使う
  • 歯磨きの最初におこなう
  • フロスは夜が理想だが、朝昼夜どのタイミングでもいいのでやってみる
  • フロスをやらないと歯の間に、悪玉細菌が増えることを知っておく
  • 3週間続けてみるとやらずにはいられなくなる

簡単フロスを使う

フロスには、ハンドル付きのフロスと、糸のみのフロスがあります。
手軽なフロスとは、ハンドル付きのフロスの事で、種類も大きく分けて2種類あります。
昔からよく見るF字型(弓型)と私がおすすめする簡単にできるY字型フロスがあります。

歯磨きの最初におこなう

2021年の調査では、歯間ブラシを歯磨き前におこなった方がきれいに磨けるというデータがあります。

歯間ブラシ→歯ブラシ、歯垢除去率平均69.9%
歯ブラシ→歯間ブラシ、歯垢除去率平均55.3%

結果:歯ブラシの前に歯間ブラシを使った方が効果的にプラークを除去することができた

「歯間ブラシ」は先に使う方が効果的! 「歯間ブラシ」で、磨くを変える! | デンタルプロのプレスリリース | 共同通信PRワイヤー (kyodonewsprwire.jp)

このことから、歯の間を歯間ブラシできれいに磨いてから歯ブラシをおこなう方が効果的にきれいになることが分かりました。
フロスでも同じことが言えると思います。

フロスは夜が理想だが、朝昼夜どのタイミングでもいいのでやってみる

理想にとらわれ過ぎずにどのタイミングでもいいので一日一回、フロスをやるということに重きを置きましょう。その日にできなければ、次の日に出来れば、歯肉炎の発症を抑えることができることが分かっていますので、リカバリーは効きます。

フロスをやらないと歯の間に、悪玉細菌が増えることを知っておく

プラークの中には、1mgあたり1億個以上もの細菌が含まれます。フロスをやるかやらないかで細菌の数は、変わってきます。
下の画像の丸い物や細長い物はすべて歯に付いていた細菌です。これらが歯の間にいることを想像してみてください。
やらないままで本当にいいのですか?

3週間続けてみるとやらずにはいられなくなる

フロスを習慣化できれば、面倒くさいとは思わなくなります。むしろ、やらないことに違和感を感じ、やるのが当たり前の良い習慣になります。
習慣化するには、3週間かかると言われていますので、まずは3週間を目標に続けてみましょう。

簡単フロスを紹介

私が初心者におすすめする簡単フロスはこちらです。

ライオンウルトラフロス

高い耐久性と操作性で繰り返し使えるY字ホルダータイプのデンタルフロス
使いやすさを追求したY字型ホルダーで臼歯部にも使いやすく、高耐久性、低摩擦力の『テクミロン』採用で繰り返し使えます。カラフルなホルダーカラーがフロッシングタイムを楽しく彩り、フロッシングの習慣化をサポートします。

特徴

プラークをしっかり除去
フロスにわずかなたるみを持たせることで、束状のフィラメントが歯面に巻きつくように広がり、効果的にプラークを除去します。

使いやすいY字型ホルダー
丈夫で持ちやすく、操作性に優れた独特のY字ホルダーを採用。
前歯部から臼歯部まで確実にコントロールできます。

切れにくく繰り返し使える
耐久性に優れたテクミロンTMフロス。
その引張破断強度はナイロンフロスの約3~5倍。
ハブラシと同じように、水で洗って繰り返し使えるので経済的です。

歯間部への挿入がスムーズ
テクミロンTMの摩擦抵抗力はナイロンの約1/4~1/3。
滑りがよく、きつい歯間部でもスムーズに入り込みます。

テクミロンTMとは?

テクミロンTM:高強度・高性能のポリエチレン繊維
超高分子量ポリエチレンから造られた高強度繊維材料。
ヨットのロープ、セイルクロスなど、強度や耐久性が求められる製品に使われています。
強度はナイロンの約3~5倍の強度を誇ります。切れにくい為、清掃性と耐久性に優れています。

おすすめポイント
  • お子さまや初めての方など、どなたでも使いやすい設計。
  • 丈夫で繰り返し使える経済性。
  • フロッシングタイムを楽しく彩るカラフルなホルダーカラー。
こんな方にオススメ

小さなお口に指を入れなくても奥までラクに届きます。お子様の仕上げ磨きに適しています。

DENT.EX ウルトラフロス:基本情報 | DENT.Family(製品情報) | DENT. | ライオン歯科材株式会社 (lion-dent.com)

小学生からフロスの習慣が育成できます。

成長に伴い汚れがつきやすくなった子どもの奥歯に対しても有効です。
歯の間のむし歯予防に効果的です。

成人の奥歯にも簡単に届き、歯肉を傷つけることなくフロスが歯にフィットします。

歯の狭いすき間や、歯並びが悪くむし歯リスクが高いところのケアにも効果的です。

歯周病が発生しやすく清掃しにくい歯肉の溝や歯周ポケットの清掃に効果的です。

サイズは、SサイズかМサイズを選択

ウルトラフロスのサイズは歯のすき間に合わせてSサイズとMサイズからお選びいただきます。
私は、現在Mサイズを使用しています。

Sサイズは、

✔フロスが初めての方
✔歯のすき間がせまい方

Mサイズは、

✔フロスに慣れている方
✔Sサイズでは、物足りないと感じる方
✔歯に食べ物が、はさまりやすい方

歯の間に段差や引っ掛かりがあり、うまくフロスが通せない方は、ホルダー付きフロスではなく、糸だけのフロスや歯間ブラシが良い場合もあります。

まとめ

今回は、奥歯をやるのが苦手な方へ、初心者向けおすすめホルダー付きデンタルフロスについて、紹介しました。
まとめると、

✔フロスの実力→プラーク除去率が大幅に向上
✔フロスの注意点とその対応→外れた場合は無くさないように袋にしまい、歯科医院に予約する&フロスは続ける事
✔フロスを続けるコツ→とにかく一日一回、3週間はフロスを継続しよう
✔奥歯にも使いやすいフロスが分かる→ライオンのウルトラフロスを使ってみよう

以上こちらを紹介しました。
フロスをおこなうと、歯や歯肉などお口の中の病気だけでなく、全身の病気の予防にも繋がります。
これを機にデンタルフロスを歯磨きの一環として始めてみましょう。

こちらのブログでは、お口の中にまつわる様々な情報を発信しております。
よろしければ、ほかの記事も閲覧して頂けると幸いです。
それでは、また次のブログでお会いしましょう。
そして、一緒に歯ッピーライフを目指しましょう!

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