- フリーランスの仕事内容は?
- メリット/デメリットとは?
- 向いている歯科衛生士とは?
- フリーランスになるためにおこなう事は?
正社員として経験を重ね、担当患者数が増えたり、新人歯科衛生士の教育やインプラント治療の準備・アシスタントワークが指導者レベルにまで達している歯科衛生士は、次のステップとして自分のスキルを活かしフリーランス歯科衛生士になる道もあります。
ベテラン歯科衛生士は、正社員からフリーランスにステップアップしたいですね!
当ブログ管理人の【とうま】です。
私は、現役男性歯科衛生士として20年の経験から、正社員からのステップアップとして位置付けているフリーランス歯科衛生士の目指し方について徹底解説していきます。
フリーランス歯科衛生士になるメリットは、例えばこのようなことがあります。
1.自分の強みを生かした仕事に集中できる
2.仕事の勤務日数や時間、勤務地を自由に選ぶことができる
3.我慢してまでその歯科医院にいる必要がなくなる
4.自分の好きな医院や人と仕事をすることが出来る
5.収入は青天井!
6.社会保険の費用を抑えられる
フリーランスとは、自ら歯科医院や歯科関連企業と業務委託契約を結び、自分の強みを生かした分野で一つの歯科医院に縛られることなく複数の歯科医院や歯科業界などで自分の裁量で仕事をする歯科衛生士のことです。
フリーランスの主な仕事内容は?
歯科衛生士業務
自分の専門性や強みを活かした歯科衛生士業務をおこないます。
例えば、認定資格を活かした業務をおこなう場合、
歯周病学会の認定資格があれば自由診療の歯周基本治療や歯周病の管理・メインテナンスや、
ホワイトニングコーディネーターの資格があれば、ホワイトニングの提案や施術を歩合制で報酬を得ることができます。
スタッフ教育・育成
歯科衛生士や歯科助手に対し、医院の要望に合った教育(接遇・基本業務・専門分野の知識や技術指導)をおこないその歯科医院のスタッフレベルの向上を目的とした業務もあります。
インプラント業務のスペシャリストであれば、即戦力としての活躍だけでなく、そのノウハウをスタッフに教育することにより、スタッフ教育で報酬を得ることができます。
歯科医院の経営サポートや経営コンサルタント
歯科医院の問題を解決する業務もあります。
院長やスタッフが抱えている悩みや課題をヒヤリングし解決することや、
医院の患者数やメインテナンス数の増加のアドバイスや実践、
自費の売り上げや人件費の最適化などのアドバイスをおこなうなど、
医院の経営をサポートする事で報酬を得ることができます。
さらに実績を重ね、フリーランスとして業務委託契約を結び、経営コンサルタントを請け負える可能性もあります。
講演やセミナーの講師・主催者
歯科の専門分野での認知度がある場合は、歯科関係の勉強会やイベントに講師として声がかかる場合があります。人前で話すことが得意だったり、露出度を高めることでさらに有利に仕事を進められる可能性が高くなります。
一つの歯科医院だけではなく歯科医療業界全体に対し、そのノウハウを提供することで講演やセミナーへの出演だけでなく、セミナーを自ら主催する側の仕事にまでつなぐことができます。 人気の講師になれば、1回の公演でまとまった報酬を得ることもあります。
執筆活動
歯科業界専門誌に寄稿し収入を得ているフリーランス歯科衛生士もいます。歯科の専門分野での認知度があり、文章を書くのが好きな方が向いています。
また、自分のブログやSNSでの発信や、歯科業界で有名になることで書籍の執筆を求められることもあります。 さらに書籍を出版し、販売した部数から印税収入を得ることができます。
フリーランス歯科衛生士のデメリットは?
1.収入が一定ではない
2.自分でお金の計算、納税、事務処理をおこなう必要がある
3.すべて自分一人で考え行動していく為、不安さがある
4.社会保険が乏しい
5.医院による福利厚生費や交通費がない
6.使用する器具や器材、材料など自分でそろえる必要がある
7.常に自分を成長させ、自信の価値を高め続ける必要がある
8.自ら営業し委託者(歯科医院や企業など)と業務委託契約を結ぶ必要がある
フリーランスと正社員やパートとの違い
1.正社員(常勤)
一般には、「労働契約の期間の定めがない」「所定労働時間がフルタイムである」「直接雇用である」労働者を正社員と呼ぶことが多くなっています。
多くの新人歯科衛生士は、まずは正社員を目指します。
毎月安定した収入(給与やボーナス)と社会保険があり、安定して働きたい方におすすめです。
2.パート・アルバイト
パートタイム労働者とは、1週間の所定労働時間が、正社員と比べて短い労働者をいいます。「パートタイマー」や「アルバイト」など、呼び方は様々あります。
正社員に比べ働く時間が短い為、その分給与は下がりますが、働く日数や時間を制限できるため家庭と仕事の両立をバランスよく調整することができます。ただし、社会保険やボーナスは正社員と比べ差があります。
3.業務委託契約を結んで働く人(フリーランス)
上の1、2にある正社員やパートタイム労働者などは、「労働者」として、労働基準法の保護を受けることができます。
一方、「業務委託」形態で働く場合には、注文主から受けた仕事の完成に対して報酬が支払われるので、注文主の指揮命令を受けない「事業主」として扱われ、基本的には「労働者」としての保護を受けることはできません。
フリーランスは働いた分だけ給与を受け取れる「歩合制」や、自分で営業をかけ勤務先を見つけ契約する形になります。
※厚労省:さまざまな雇用形態を参照
こちらは、雇用契約と業務委託契約の略図です。
正社員の雇用契約と異なり、フリーランスの業務委託契約は、会社に属さない為、対等な関係性となります。
フリーランスに向いている歯科衛生士とは
1.ほかの歯科衛生士にはない強みがある
2.行動力とコミュニケーション能力が高い
3.安定よりも新しいことにチャレンジすることが好き
4.自分をアピールすることが上手い
5.ストレス耐性が高い人
6.個人事業主としてマネジメント能力がある
フリーランスになるためにおこなう事は?
クレジットカードを事前に作っておく
フリーランスになってからだと社会的信用が低い為、クレジットカードが作れない場合がありますので、フリーランスになる前に作っておきましょう。
健康保険と年金を切り替える
区役所や市町村の役場に確認し、切り替えをおこないましょう。
開業届を税務署に提出する
基本的には開業日の一か月以内に開業届を税務署に提出する必要があります。ただし、開業届をおこなわなくても確定申告をしていれば、実際の罰則はありません。
しかし、税制面で有利な青色申告をする場合は、開業から二か月以内か青色申告をしようとする年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を税務署に提出しなければなりません。
失業給付を受ける場合
フリーランスとして開業しようとしている人は、失業状態ではないとみなされ、給付を受けられない可能性があります。
詳しくは、ハローワークに確認する必要があります。
健康保険に扶養がいる方は注意が必要
保険健康組合の中には「個人事業主は健康組合保険に入れない」と決まっている場合があります。開業届を提出する前に健康保険組合の確認を取りましょう。
業務委託契約書を取り交わす
原則として委託者・受託者双方の取り決めにより、業務内容や報酬を決めます。そのためお互いに不利益が生じない契約内容が求められます。
業務委託契約書の書き方
書式は自由ですが、一般的な内容が記載されているひな形のダウンロードをおすすめします。
「業務委託契約書」には、①報酬額、②治療で使用する器材の負担、③報酬の支払日、④支払方法、⑤契約解除の取り決め、を記載する必要があります。
まとめ
今回は、歯科衛生士のフリーランスについて解説しました。
以上を参考にし、フリーランス歯科衛生士への道しるべになると幸いです。
これからも、男性歯科衛生士として様々な記事を書きますので参考にしていただけると幸いです。
そして、一緒に充実した歯ッピーな歯科衛生士ライフを満喫しましょう!
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