歯科衛生士おすすめ、プロバイオティクスでむし歯予防!

歯の健康

歯磨きを上手におこなうことや甘い物を減らすこと以外で何かむし歯予防できることは無いのかな?
今話題のプロバイオティクスについてよくわからないので詳しく知りたい。
どんな商品があるのか教えてほしい。こんな疑問にお答えいたします。

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むし歯予防に役立つプロバイオティクスについて解説

プロバイオティクスは「善玉菌」として知られ、体内の微生物バランスを整えるのに役立つ生きた微生物です。近年、腸内だけでなく口腔内の健康維持にも注目されるようになりました。特に、口腔内の健康をサポートし、むし歯予防に役立つプロバイオティクスについては、多くの研究が進められています。

プロバイオティクスの役割

プロバイオティクスは、口腔内の微生物環境を改善することで、病原菌の増殖を抑制し、むし歯や歯周病の予防に貢献します。むし歯は、ストレプトコッカス・ミュータンスなどの特定の細菌が糖を発酵して酸を生成し、その酸が歯のエナメル質を溶かすことで発生します。プロバイオティクスは、これらの有害菌の活動を抑えることができます。

主なむし歯予防プロバイオティクス

Lactobacillus reuteri(ラクトバチルス・ロイテリ)

  • 特性: 口腔内に存在する善玉菌であり、病原菌の抑制に効果的です。
  • 効果: L. reuteriは、ストレプトコッカス・ミュータンスの成長を抑制し、むし歯のリスクを減少させることが研究で示されています。

商品名: BioGaia Prodentis

  • 説明: Lactobacillus reuteri Prodentis株を含むタブレット型のプロバイオティクス。口腔内の健康をサポートし、歯肉の健康維持と口臭の改善に役立ちます。
  • 形態: 噛むタブレット
  • 特徴: 口の中で溶かして使用することで、効果的に口腔内にプロバイオティクスを届けます。

Streptococcus salivarius(ストレプトコッカス・サリバリウス)

  • 特性: 口腔内の健康維持に役立つ善玉菌で、特にBLIS K12やBLIS M18という株が知られています。
  • 効果: S. salivarius BLIS K12は、口腔内の病原菌の抑制に役立ち、BLIS M18は、特にむし歯菌と競合してその成長を抑える効果があります。

商品名: BLIS K12 Probiotics

  • 説明: Streptococcus salivarius K12株を含むプロバイオティクスサプリメント。口腔内の健康に焦点を当てており、特に口腔内の病原菌の抑制と口臭予防に効果的です。
  • 形態: 噛むタブレット
  • 特徴: 毎日の使用で口腔内のバランスを改善します。

商品名: BLIS M18 Probiotics

  • 説明: Streptococcus salivarius M18株を含むプロバイオティクス。むし歯予防に特化しており、歯垢形成の抑制や口腔内の健康維持に効果があります。
  • 形態: 噛むタブレット
  • 特徴: 口の中で溶かして使用し、口腔内の善玉菌を増やします。

Lactobacillus rhamnosus(ラクトバチルス・ラムノサス)

  • 特性: 腸内および口腔内の健康に寄与するプロバイオティクス。
  • 効果: L. rhamnosusは、歯のエナメル質を保護し、むし歯の原因となる細菌の抑制に役立ちます。

商品名: NOW OralBiotic

  • 説明: Streptococcus salivarius BLIS K12とLactobacillus rhamnosusを含むプロバイオティクスサプリメント。口腔内の健康をサポートし、特にむし歯や口臭の予防に効果的です。
  • 形態: 噛むタブレット
  • 特徴: 口腔内に善玉菌を供給し、病原菌の抑制に役立ちます。

作用機序

プロバイオティクスがむし歯予防に効果を発揮するメカニズムは複数あります。

  1. 競合排除: 善玉菌が口腔内の表面に定着し、病原菌が定着するスペースを奪います。
  2. 抗菌物質の産生: プロバイオティクスは、病原菌に対抗する物質を生成し、その活動を抑制します。
  3. pHの調整: 口腔内のpHを調整し、酸性環境を中和することで、エナメル質の溶解を防ぎます。

サプリメントと食品

プロバイオティクスはサプリメントとして摂取できるほか、ヨーグルトや乳酸菌飲料などの発酵食品にも含まれています。特に、口腔内の健康を目的としたプロバイオティクスサプリメントが市販されており、むし歯予防に特化したものもあります。

使用方法と注意点

プロバイオティクスサプリメントを使用する際は、製品の使用指示に従い、継続的に摂取することが重要です。また、プロバイオティクスはあくまで補助的なものであり、毎日の歯磨きやフロスの使用、定期的な歯科検診などの基本的な口腔ケアを怠らないことが前提です。さらに、プロバイオティクスの選択にあたっては、信頼性の高い製品を選ぶことが重要です。

文献

むし歯予防におけるプロバイオティクスの効果を示した有名な文献には、以下のものがあります:

  1. Streptococcus salivarius M18: A New Approach for the Prevention of Dental Caries(齲蝕予防の新しいアプローチ:Streptococcus salivarius M18) – この研究は、プロバイオティクスとしてのStreptococcus salivarius M18の齲蝕予防における使用を調査し、口腔内細菌叢を変えることで虫歯の発生を減少させる可能性を示しています。
    URL: https://doaj.org/article/4f022344de9c4c46ac4ce80864882435
  2. Probiotics for Preventing Dental Caries(齲蝕予防のためのプロバイオティクス) – これは「コクラン・データベース・システマティック・レビュー」(2015年)に掲載された系統的レビューとメタ分析です。この包括的なレビューは、プロバイオティクスとその齲蝕予防の効果に関する様々な研究を調査し、特定のプロバイオティクス菌株が虫歯のリスクを減少させるのに有益であると結論付けています。
  3. Probiotic Lactobacilli and Bifidobacteria in Fermented Dairy Products Reduce the Risk of Dental Caries(発酵乳製品中のプロバイオティクス乳酸菌およびビフィズス菌は齲蝕リスクを低減する) – 「臨床口腔研究」(2011年)に掲載されたこの研究は、発酵乳製品に含まれるプロバイオティクス乳酸菌およびビフィズス菌が齲蝕リスクを低減する役割を強調しており、これらのプロバイオティクスの口腔健康における利用の可能性を支持しています。
  4. Probiotics and Oral Health: Effects on Dental Caries and Periodontal Disease(プロバイオティクスと口腔健康:齲蝕および歯周病への影響) – 「ジャーナル・オブ・クリニカル・ペリオドントロジー」(2009年)に掲載されたこの記事は、様々なプロバイオティクスが口腔健康に及ぼす影響をレビューしており、特に齲蝕および歯周病の予防における役割に焦点を当てています。

これらの文献は、プロバイオティクスがむし歯予防において有効であることを示しており、研究の進展によってその有効性がますます確認されています。

結論

むし歯予防におけるプロバイオティクスの効果は、科学的な研究によって支持されています。口腔内の健康を維持するための有益なツールとして、プロバイオティクスを活用することは、有望なアプローチです。ただし、適切な口腔ケアと併用することで、その効果を最大限に引き出すことができます。

これを機に、プロバイオティクスを活用したむし歯予防を始めましょう!

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