シュミテクトのホワイトニングはどれがいい?歯科衛生士が4種を比較

歯の健康

「シュミテクトを使いたいけど、ホワイトニングって書いてあるのが何種類もあって選べない」

「トゥルーホワイトとフューチャーホワイトケア、何が違うの?」

こんにちは。認定歯科衛生士のとうまです。歯科クリニックで20年以上、患者さんのお口の中を見てきました。この質問、本当によく受けます。

シュミテクトには「歯を白くする」効能を持つ製品が現在4種類あります。売り場で並んでいると、正直どれも同じに見えますよね。

先に、いちばん大事なことをお伝えしておきます。シュミテクトは知覚過敏(歯がシミるのを防ぐ)ための歯磨き粉であって、歯を漂白するための歯磨き粉ではありません。ここを勘違いしたまま買うと、「白くならなかった」とがっかりすることになります。

そのうえで、「それでも着色汚れはなんとかしたい」という方のために、4製品の違いを成分レベルで整理しました。パッケージのうたい文句だけでは見えてこないところまでお話しします。

  1. 【結論】目的別に、この3つから選べば失敗しません
  2. そもそもシュミテクトは「歯を白くする」ための歯磨き粉ではありません
    1. 「歯を白くする」の本当の意味
    2. シュミテクトの本業は、あくまで知覚過敏ケア
  3. 【ここが重要】ホワイトニング系ラインは、知覚過敏ケア成分が1種類だけ
    1. シュミテクトの知覚過敏ケア成分は2種類ある
    2. ホワイトニング系4製品は、すべて硝酸カリウムのみ
  4. 【比較表】シュミテクト ホワイトニング系4種の違い
  5. 4製品を、もう少し詳しく
    1. 1. シュミテクト フューチャーホワイトケア|落とす+つきにくくするの両輪
    2. 2. シュミテクト トゥルーホワイト|削らずに落とす、唯一の選択肢
    3. 3. シュミテクト やさしくホワイトニングEX|フューチャーホワイトケアとの違いは?
    4. 4. シュミテクト コンプリートワンEX プレミアム|1本にまとめたい人へ
  6. 知覚過敏がある人が、ホワイトニング歯磨き粉を使うときの注意点
    1. 1. 研磨力の強い歯磨き粉が、しみる症状を悪化させることがあります
    2. 2. 硝酸カリウムは、効果を感じるまで時間がかかります
    3. 3. 磨いたあと、たくさんうがいしないでください
    4. 4. しみる場所を避けて磨くのは、逆効果です
    5. 5. 症状が続く場合は、必ず歯科医院で相談してください
  7. シュミテクトのホワイトニング系で物足りないと感じたら
    1. 1. その着色は、そもそも歯磨き粉で落ちるものですか?
    2. 2. 歯ブラシと磨き方を見直す
    3. 3. 歯科医院のクリーニングでリセットする
    4. 4. しみる症状が落ち着いているなら、着色ケアに特化した製品も選択肢に
    5. 5. 「落とす」より「つけない」
  8. よくある質問
    1. Q. シュミテクトのホワイトニング系は、毎日使っていいですか?
    2. Q. 他の歯磨き粉と併用してもいいですか?
    3. Q. 効果が出るまで、どのくらいかかりますか?
    4. Q. シュミテクト トゥルーホワイトが売っていません。販売終了ですか?
    5. Q. 結局、シュミテクトのホワイトニングで「最強」はどれですか?
    6. Q. ホワイトニング系を選ぶと、しみるケアは弱くなりますか?
  9. まとめ|「白くする」の意味が分かれば、選び方は迷いません
    1. 千葉県市原市で歯医者をお探しなら
      1. 「ちはら台モールマイクロ歯科」がおすすめです!
        1. ▷ 特にこんな方におすすめ!
    2. 【監修・執筆】とうま

【結論】目的別に、この3つから選べば失敗しません

先に結論からお伝えします。あなたの目的がどれに近いかで選んでください。

  • 今ついている着色を落として、これからつきにくくしたい
    シュミテクト フューチャーホワイトケア。汚れを落とす成分と、表面をなめらかに整える成分の両方が入っています。現在のホワイトニング系ラインの主力です
  • しみるのが気になる。歯を削るのだけは避けたい
    シュミテクト トゥルーホワイト。シュミテクトのホワイトニング系で唯一、研磨剤(清掃剤)が入っていません
  • 着色も歯ぐきもむし歯も、1本でまとめたい
    シュミテクト コンプリートワンEX プレミアム。10の働きが入ったオールインワンです

もう1つ、シュミテクト やさしくホワイトニングEXという定番もあります。こちらはフューチャーホワイトケアと成分の考え方がとてもよく似ているので、後半で「どう違うのか」を正直にお話しします。

そして「シュミテクト ホワイトニング 最強」で調べてこられた方へ。着色汚れを落とす力だけで比べるなら、清掃剤が入っているフューチャーホワイトケアややさしくホワイトニングEXのほうが分があります。ただし「歯にやさしいこと」を最優先にするなら答えは逆で、トゥルーホワイトになります。目的が違えば正解も変わるので、1つに決まる「最強」は存在しません。

ここから、その理由を順番に説明していきます。

そもそもシュミテクトは「歯を白くする」ための歯磨き粉ではありません

商品を紹介する記事では書きにくいところですが、ここを飛ばすと選び方を間違えるので、正直にお話しします。

「歯を白くする」の本当の意味

シュミテクトは医薬部外品です。パッケージに「歯を白くする」と書かれている製品もありますが、日本の制度でこの表示が意味しているのは、歯の表面についた着色汚れ(ステイン)を取り除いて、歯本来の白さに近づけることだけです。

歯そのものの色を薬剤で明るくすること、つまり漂白ではありません。市販の歯磨き粉に、漂白の効果は認められていません。

ですので、「もともとの自分の歯の色より白くしたい」という方が期待する結果は、シュミテクトに限らず市販の歯磨き粉では出ません。そこを変えたい場合は、歯科医院での漂白(ホワイトニング)が必要になります。

シュミテクトの本業は、あくまで知覚過敏ケア

では、なぜ知覚過敏のブランドがホワイトニング系の製品を出しているのか。しみる方ほど、一般的なホワイトニング歯磨き粉を使いにくいからです。着色をしっかり落とすタイプは研磨の力に頼っているものが少なくなく、歯ぐきが下がって歯の根元が出ている方が毎日使うと症状が悪化することがあります。その受け皿として作られたのが、このラインです。

つまりこのラインは、「白くする力がいちばん強い歯磨き粉」ではなく、「しみる人でも着色ケアができるように配慮された歯磨き粉」です。ここを理解して選ぶと、期待とのズレがなくなります。

【ここが重要】ホワイトニング系ラインは、知覚過敏ケア成分が1種類だけ

ここは、売り場では絶対に分からないポイントです。長年この仕事をしてきて、いちばんお伝えしたいところでもあります。

シュミテクトの知覚過敏ケア成分は2種類ある

シュミテクトが「歯がシミるのを防ぐ」ために使っている有効成分には、働き方の違う2種類があります。

  • 硝酸カリウム……歯の神経のまわりにカリウムイオンが集まり、刺激が神経に伝わる反応そのものを起こりにくくします。いわば「信号を伝えにくくする」アプローチです
  • 乳酸アルミニウム……歯の根元に露出した象牙細管(ぞうげさいかん)という細かい管をふさぎます。こちらは「刺激の通り道に、ふたをする」アプローチです

知覚過敏は、この象牙細管を通って刺激が神経に届くことで起こります。入り口をふさぐ(乳酸アルミニウム)のと、受け取りにくくする(硝酸カリウム)は、まったく別の方向からのアプローチです。

ホワイトニング系4製品は、すべて硝酸カリウムのみ

ここが本題です。今回比較するホワイトニング系の4製品は、いずれも知覚過敏ケア成分が硝酸カリウムの1種類だけで、乳酸アルミニウムは入っていません。2種類そろっているのはプラチナプロテクトEXだけで、公式サイトでも「シュミテクトで唯一、2種類の知覚過敏ケア有効成分を配合」と説明されています。

つまり、冷たいものでかなり強くしみる方が、着色が気になるからという理由でホワイトニング系を選ぶと、知覚過敏のケアとしては物足りなく感じる可能性があります。

臨床でも、「シュミテクトを使っているのにしみるのが良くならない」という方の製品を確認したら、ホワイトニング系だった、ということが実際にあります。同じシュミテクトでも中身は違うのです。

ですので、優先順位を先に決めてください。

  • しみるほうがつらい → まずプラチナプロテクトEXなど、知覚過敏ケアを主目的にした製品を。選び方はシュミテクト全種類の選び方(しみる度合い別)で詳しく解説しています
  • しみるのは軽い。着色のほうが気になる → この記事のホワイトニング系4製品から選んでください

なお、フッ素濃度についてはご安心ください。今回の4製品はすべて高濃度フッ素1450ppm配合です。ホワイトニング系を選んだからといって、むし歯予防の力が落ちることはありません。

【比較表】シュミテクト ホワイトニング系4種の違い

4製品を、いちばん差が出るポイントで並べました。フッ素は4製品とも1450ppmで同じなので、表からは省いています。

製品着色へのアプローチ研磨剤(清掃剤)こんな方に
フューチャー
ホワイトケア
シリカで汚れを落とし、アルミナで表面をなめらかに磨き、STP(ポリリン酸Na)が再付着を防ぐ あり
(含水ケイ酸・酸化Al)
着色を落としたうえで、つきにくい状態も保ちたい方。まず1本目ならここ
トゥルー
ホワイト
STP(ポリリン酸Na)とPEGが、汚れを化学的に浮かせて落としやすくする 無配合 歯ぐきが下がってきた方、エナメル質を削りたくない方
やさしく
ホワイトニングEX
ツインシリカと微粒子アルミナのダブル処方+ポリリン酸Na・PEG-8 あり
(含水ケイ酸・酸化Al)
手に入りやすい定番から試したい方
コンプリートワンEX
プレミアム
球体状の微粒子清掃剤が転がりながら着色をからめ取る低研磨設計 あり
(球体状微粒子)
歯周病・口臭も含めて1本でまとめたい方

※製品ラインナップは改廃されることがあります。取り扱い状況は販売店により異なる場合がありますので、購入時にご確認ください。

知覚過敏ケア成分は4製品とも硝酸カリウムのみで共通です。ここが選ぶときの分かれ目にならないので、上の3点で比べてください。

表の見方のコツをひとつ。「研磨剤あり=悪い」ではありません。着色を落とす力は、清掃剤が入っているほうが基本的に上です。大事なのは、あなたの歯の状態がその力に耐えられるかどうかです。次の各製品の解説で、そこを詳しくお話しします。




4製品を、もう少し詳しく

1. シュミテクト フューチャーホワイトケア|落とす+つきにくくするの両輪

2025年に登場した、比較的新しいラインです。公式には「未来着色バリア処方」と呼ばれていて、3つの成分がそれぞれ違う役割を持っています。

  • シリカ(含水ケイ酸)……ついている汚れを落とす
  • アルミナ(酸化Al)……歯の表面をなめらかに磨き上げる
  • STP(ポリリン酸Na)……歯石や着色が固着するのを防ぐ

有効成分は硝酸カリウム、ポリリン酸Na、ポリエチレングリコール400、フッ化ナトリウム。香味はブライトミントとマイルドミントの2種類です。

個人的に良いと思うのは、「落とす」だけで終わらせず「表面をなめらかに整える」を組み込んでいるところです。歯の表面がざらついていると、そこに色素が引っかかって着色が早く戻ってきます。「クリーニングしてもすぐ着色する」という方は、この”戻りやすさ”のほうが本当の悩みだったりします。迷ったらこれ、と言える立ち位置の製品です。

2. シュミテクト トゥルーホワイト|削らずに落とす、唯一の選択肢

シュミテクトのホワイトニング系で唯一、研磨剤(清掃剤)が入っていない製品です。ここが最大の特徴で、他の3つとは設計思想がまったく違います。

ではどうやって着色を落とすかというと、STP(ポリリン酸Na)とPEG(ポリエチレングリコール400)が、汚れを化学的にゆるめて浮かせるという方法です。こすり落とすのではなく、はがれやすい状態にしてからブラッシングで取り除きます。有効成分は硝酸カリウム、ポリリン酸Na、ポリエチレングリコール400、フッ化ナトリウムです。

この製品が向いているのは、はっきりしています。

  • 歯ぐきが下がって、歯の根元が見えてきた方
  • 過去に強く磨きすぎて、歯がすり減っていると言われたことがある方
  • 前歯に白い詰め物(コンポジットレジン)がある方

特に3つめは見落とされがちです。白い詰め物は天然の歯より軟らかいので、研磨力の強い歯磨き粉で毎日磨くと表面が荒れて、かえって着色しやすくなります。

正直な注意点も書いておきます。物理的に落とす力を使っていないぶん、何年も蓄積した頑固な着色は、変化を感じるまでに時間がかかります。また、公式サイトには現行品として掲載されていますが、ドラッグストアによっては取り扱いを終えている店舗もあるようです。店頭で見つからない場合は通販を確認してみてください。

3. シュミテクト やさしくホワイトニングEX|フューチャーホワイトケアとの違いは?

この記事を読んでくださっている方が、いちばん知りたいのはここかもしれません。正直にお答えします。

まず成分です。有効成分は硝酸カリウム、ポリリン酸Na、PEG-8、フッ化ナトリウム。清掃剤は含水ケイ酸(改良ツインシリカ)と酸化Al(微粒子アルミナ)です。

お気づきかもしれませんが、フューチャーホワイトケアと成分の構成はかなり近いです。どちらもシリカとアルミナで磨き、ポリリン酸Naとポリエチレングリコール系の成分で着色にアプローチし、硝酸カリウムでしみるのを防ぐ。骨格は同じと言っていい内容です。

違いは主に打ち出している設計思想とフレーバー展開です。フューチャーホワイトケアは「これからつく着色を防ぐ」ことを前面に出した新しいライン、やさしくホワイトニングEXは以前からある定番、という関係になります。

ですので、私の答えはこうです。この2つで迷っているなら、店頭で手に入るほうか、好きなフレーバーで選んで大きな失敗はありません。「片方が効いて片方が効かない」というほどの差はないと考えています。パッケージのうたい文句を見比べても分からないことが、成分表を見ると案外シンプルに分かります。

4. シュミテクト コンプリートワンEX プレミアム|1本にまとめたい人へ

知覚過敏ケア、ホワイトニング、歯周病予防、むし歯予防、口臭防止、歯石沈着予防など、10の働きをひとつにまとめたオールインワンです。有効成分は硝酸カリウム、ポリリン酸Na、ポリエチレングリコール400、フッ化ナトリウム。フレーバーはナチュラルミントとフレッシュシトラスがあります。

着色ケアの部分は「プレミアムクレンジング処方」と呼ばれる独自の低研磨設計です。球体状の微粒子が歯の表面を転がりながら着色汚れをからめ取るという考え方で、角のある粒子でこすり落とすタイプとは発想が違います。

これも正直に言っておきます。「全部入り」は、裏を返せば「どれか1つに全力を注いだ製品ではない」ということでもあります。着色だけをとことん落としたい、しみるのをとにかく抑えたい、という尖った目的があるなら、特化した製品のほうが満足度は高くなります。

洗面所に何本も置きたくない、家族で共用したい、「どれも平均以上でいい」。そういう方には合理的な選択です。

知覚過敏がある人が、ホワイトニング歯磨き粉を使うときの注意点

ここは、臨床で本当に多く見てきたところです。5つに絞ってお伝えします。

1. 研磨力の強い歯磨き粉が、しみる症状を悪化させることがあります

歯ぐきが下がると、それまで隠れていた歯の根元(象牙質)が露出します。この象牙質は、エナメル質よりずっと軟らかい組織です。

ここを研磨力の強い歯磨き粉で毎日こすると、想像以上のスピードで削れていきます。そして削れると象牙細管がさらに開き、しみやすくなる。着色を落とそうとした結果、しみる症状が悪化するという悪循環が起こります。

シュミテクトのホワイトニング系が低研磨や研磨剤無配合の設計になっているのは、まさにここを避けるためです。

2. 硝酸カリウムは、効果を感じるまで時間がかかります

これを知らずに「効かなかった」とやめてしまう方が、本当に多いです。

硝酸カリウムは、神経に刺激が伝わる反応そのものを起こりにくくする成分です。使い始めてすぐではなく、継続して使うことで実感しやすくなるタイプとされています。数日で判断しないでください。

そしてもうひとつ大事なのが、使うのをやめると元に戻りやすいということです。良くなってきたからと他の歯磨き粉に変えると、しみる感覚が戻ってくることがあります。「治す薬」ではなく「使い続けて抑えるもの」という理解でいてください。

3. 磨いたあと、たくさんうがいしないでください

これは知覚過敏ケアでもフッ素でも共通する、いちばん簡単で効果的なコツです。

磨いたあとに何度も強くゆすぐと、せっかくの有効成分が全部流れてしまいます。うがいは少量の水(15mL程度、大さじ1杯くらい)で1回にとどめてください。泡が残って気持ち悪い感じがするかもしれませんが、そのほうが成分は残ります。

歯磨き粉を変えるより、この習慣を変えるほうが変化を感じる方もいるくらいです。

4. しみる場所を避けて磨くのは、逆効果です

しみるのが怖くて、その部分だけそっと避けて磨いている方をよく見かけます。気持ちはとても分かります。

でも避けた場所には歯垢が残り、歯ぐきの炎症が進み、さらに歯ぐきが下がって、もっとしみるようになります。避けるのではなく、やわらかい毛の歯ブラシに変えて、力を抜いて、ゆっくり時間をかけて磨いてください。

力の目安は150〜200g程度。キッチンスケールに歯ブラシを押し当ててみると、思っていたよりずっと軽い力だと分かるはずです。なお、柑橘類や炭酸飲料など酸の強いものをとった直後は、エナメル質が一時的にやわらかくなっているので、30分ほど置いてから磨いてください。

5. 症状が続く場合は、必ず歯科医院で相談してください

ここがいちばん大事です。

しみる症状は、知覚過敏だけが原因とは限りません。むし歯、歯のひび、詰め物の不具合、咬み合わせの負担、歯周病によるものなど、原因はいくつも考えられます。

歯磨き粉でしみる感覚だけを抑え続けると、その裏で進んでいる問題に気づくのが遅れます。臨床で、これがいちばん怖いと感じています。

2〜4週間ほど使っても変わらない、しみ方が強くなってきた、何もしていなくてもズキズキする。このような場合は、市販品で対応しようとせず、歯科医院を受診してください。原因が分かれば対処法もはっきりします。

シュミテクトのホワイトニング系で物足りないと感じたら

2〜3か月使っても着色が気になる、という場合の次の一手をお伝えします。順番に確認してみてください。

1. その着色は、そもそも歯磨き粉で落ちるものですか?

まずここを確認してください。歯が黄ばんで見える原因は大きく2つあります。

  • 表面についた着色汚れ(ステイン)……歯磨き粉やクリーニングで落とせます
  • 歯そのものの色(象牙質の色)……歯磨き粉では変わりません

見分け方の目安は、色にムラがあるかどうかです。歯と歯の間や歯ぐきとの境目だけが茶色いならステインの可能性が高く、歯全体が均一に黄色く、子どもの頃からその色ならば、歯そのものの色である可能性が高くなります。

後者だった場合、どの歯磨き粉に変えても結果は同じです。歯科医院での漂白(ホワイトニング)を検討したほうが、時間もお金も無駄になりません。

2. 歯ブラシと磨き方を見直す

意外と見落とされていますが、どんなに良い成分でも、歯の表面に届いて一定時間とどまらなければ働けません。泡立ちだけよくてすぐ流れてしまうと、成分は仕事ができないのです。

そして着色がいちばん残りやすいのは歯と歯の間です。ここには歯ブラシの毛先が物理的に入りません。正面から見て歯と歯の境目が茶色い線になっている方は、歯磨き粉を変えるよりフロスを習慣にするほうが、はるかに変化を感じやすいはずです。

3. 歯科医院のクリーニングでリセットする

商品を紹介する立場としては書きにくいのですが、事実なので書きます。すでについてしまった頑固な着色を落とすなら、歯科医院のクリーニングがいちばん確実で、いちばん歯にやさしい方法です。歯の状態を見ながら必要な場所にだけ、必要な力で処置できますし、しみやすい方には配慮した器具やペーストを選べます。

クリーニングでリセットして、その状態を毎日のケアで維持する。この組み合わせがいちばん効率的です。市販品だけで頑固な着色をなんとかしようとすると、力が入りすぎて歯を傷めることのほうが心配です。

4. しみる症状が落ち着いているなら、着色ケアに特化した製品も選択肢に

知覚過敏の症状が軽くなってきた、あるいはもともと軽いという方であれば、着色ケアをより主目的にした歯磨き粉に移るという選択もあります。

歯科専売品も含めた比較は、歯科衛生士が選ぶホワイトニング歯磨き粉ランキングにまとめています。シュミテクト トゥルーホワイトもこのランキングに入れていますので、他の製品と並べたときの位置づけが分かると思います。

ただし、乗り換えるときは注意してください。研磨力の強い製品に変えたとたんにしみ始めた、というのはよくあるパターンです。心配な方は、シュミテクトを主力にしつつ、着色が気になったときだけ別の製品を週に数回使う、という併用がおすすめです。

5. 「落とす」より「つけない」

最後にひとつ。コーヒーやお茶のあとに水をひと口飲む。これだけでも着色のつき方はかなり変わります。今日から誰でもできて、いちばん歯にやさしい方法です。

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よくある質問

Q. シュミテクトのホワイトニング系は、毎日使っていいですか?

A. はい。むしろ、毎日続けることが前提の製品です。知覚過敏ケアの硝酸カリウムは継続して使うことで実感しやすくなるので、思い出したときだけ使うという使い方には向いていません。1日2〜3回、ふだんの歯みがきをこれに置き換える形で使ってください。

Q. 他の歯磨き粉と併用してもいいですか?

A. 併用はできますが、知覚過敏ケアを目的にしているなら、あまりおすすめしません。硝酸カリウムは使い続けることで働く成分なので、別の歯磨き粉と交互に使うと実感しにくくなる可能性があります。

どうしても併用したい場合は、「朝と夜の両方をシュミテクトにして、着色が気になるときだけ週に1〜2回、別の製品を追加する」形がおすすめです。半々にするより、主力をはっきりさせたほうが結果は出やすいと思います。

Q. 効果が出るまで、どのくらいかかりますか?

A. 着色汚れは、ついてから日が浅いものであれば2〜4週間ほどで「くすみが取れてきた」と感じる方が多い印象です。何年も蓄積した着色を市販品だけで落としきるのは難しいと考えてください。

しみる症状は、硝酸カリウムの性質上、継続して使うことで実感しやすくなります。いずれにしても2〜4週間は様子を見て、それでも変わらない、または悪化する場合は歯科医院にご相談ください。

Q. シュミテクト トゥルーホワイトが売っていません。販売終了ですか?

A. 執筆時点では、シュミテクトの公式サイトに現行品として掲載されています。ただしドラッグストアによっては取り扱いを終えている店舗もあるようで、「売っていない」という声が出ているのはそのためだと思われます。店頭で見つからない場合は通販を確認してみてください。

製品ラインは改廃されることがあるので、購入前に最新の販売状況をご確認ください。もし手に入らなかった場合、研磨剤無配合という条件にこだわらなければ、フューチャーホワイトケアが近い立ち位置になります。

Q. 結局、シュミテクトのホワイトニングで「最強」はどれですか?

A. 正直にお答えします。1つに決まる「最強」はありません。目的が違うからです。

  • 着色を落とす力で選ぶなら……清掃剤の入っているフューチャーホワイトケア、やさしくホワイトニングEX
  • 歯にやさしいことを最優先にするなら……研磨剤無配合のトゥルーホワイト
  • 1本で全部まかないたいなら……コンプリートワンEX プレミアム

「白くする力がいちばん強いもの」を求めているなら、そもそもシュミテクトというブランドの本業から少し外れた期待になります。その場合は、知覚過敏の症状と相談しながら、着色ケアに特化した製品を検討したほうが納得のいく結果になると思います。

Q. ホワイトニング系を選ぶと、しみるケアは弱くなりますか?

A. 「弱くなる」というより、アプローチが1種類になるとお考えください。

記事の前半でお話ししたとおり、ホワイトニング系4製品の知覚過敏ケア成分は硝酸カリウムのみで、乳酸アルミニウムは入っていません。軽くしみる程度なら十分ですが、水を飲んでもしみる、風が当たっても痛いというレベルであれば、2種類の成分が入った製品を選んだほうが理にかなっています。

しみる度合いから選ぶ方法は、シュミテクトの種類はどれがいい?全7種の比較で詳しく解説していますので、そちらをご覧ください。

まとめ|「白くする」の意味が分かれば、選び方は迷いません

大事なところをまとめます。

  • シュミテクトの「歯を白くする」は、着色汚れを落として歯本来の白さに近づけるという意味で、漂白ではありません。もともとの歯の色を変えたい場合は歯科医院での漂白が必要です
  • ホワイトニング系は4製品。落とす力ならフューチャーホワイトケア、歯にやさしいならトゥルーホワイト、まとめたいならコンプリートワンEX プレミアム
  • やさしくホワイトニングEXとフューチャーホワイトケアは、成分の骨格がかなり近い製品です。迷ったら手に入るほう、好きなフレーバーで選んで問題ありません
  • ホワイトニング系4製品の知覚過敏ケア成分は、すべて硝酸カリウムのみ。強くしみる方は、2種類配合のプラチナプロテクトEXなどを優先してください
  • フッ素はいずれも1450ppm。ホワイトニング系を選んでも、むし歯予防の力は落ちません
  • 2〜4週間使っても変わらない、しみ方が強くなる場合は、自己判断で続けず歯科医院にご相談ください

20年以上この仕事をしてきて思うのは、歯磨き粉選びで失敗する方の多くが「パッケージに書いてあることを、書いてある以上の意味で受け取ってしまっている」ということです。できることとできないことがはっきり分かっていれば、市販の歯磨き粉はとても心強い味方になります。この記事が、その線引きのお役に立てばうれしいです。

※この記事は歯磨き粉の選び方について一般的な情報をお伝えするものです。効果の感じ方やお口の状態には個人差があります。しみる、痛む、着色が急に増えたなどの変化がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。また、製品の仕様やラインナップは変更されることがありますので、購入前に最新の情報をご確認ください。


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【監修・執筆】とうま

日本歯周病学会認定歯科衛生士/歯科臨床麻酔認定歯科衛生士/ホワイトニングコーディネーター

20年以上の臨床経験を基に、日本歯周病学会認定歯科衛生士をはじめとする複数の専門資格を有し、質の高い医療提供を追求している。
予防歯科、歯周治療、ホワイトニング分野を中心に、専門的知識をわかりやすく伝え、患者さんやそのご家族が安心できる情報を発信。

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