「オーラルBのiOにしようと思ったけど、数字が2から10まであって、どれを選べばいいのか分からない」
「iO6とiO7って、いったい何が違うの?」
こんにちは。認定歯科衛生士のとうまです。歯科クリニックで20年以上、患者さんのお口の中を見てきました。この質問、電動歯ブラシの相談の中でいちばん多いかもしれません。
オーラルBのiOシリーズは、2026年9月現在、日本でiO2・iO3・iO4・iO5・iO6・iO7・iO8・iO9・iO10の9機種が展開されています。売り場に並んでいる箱を見比べても、正直どれも同じに見えますよね。
先に、いちばん大事なことをお伝えします。この9機種は、歯垢を落とす部分の性能そのものはほぼ共通です。公式サイトの製品説明を読み比べると、いちばん下のiO2にも、最上位のiO10とまったく同じ「丸型回転+遠心マイクロモーション™」「99.7%UPの歯垢除去力」という説明が書かれています。
では何が違うのか。違うのは「磨き方をどこまでサポートしてくれるか」と「毎日の使い勝手」です。ここを分けて考えると、選び方が一気にシンプルになります。
この記事では、オーラルB公式サイトで確認できたスペックだけを使って9機種を整理し、そのうえで「上位機種でも実際には差が出ないところ」と「カタログに載らないけれど本当に効く差」を、歯科衛生士の視点でお話しします。
【結論】目的別に、この3機種から選べば失敗しません
先に結論からお伝えします。あなたの目的がどれに近いかで選んでください。
- 迷ったらこれ。上位の機能を一通り持っていてほしい
→ iO8。カラーのディスプレイ、AIブラッシングガイド、アプリ連携、3時間の急速充電まで揃っていて、最上位との差は「モードが1つ少ない」「AIの検知が16か所ではなく6か所」の2点だけです - 機能はほどほどでいい。でも充電の待ち時間はストレスにしたくない
→ iO7。iO8と同じく充電時間は3時間。モード数とディスプレイの色が違うだけです - とにかくシンプルに、iOの磨き心地だけあればいい
→ iO3。3モードとスマート押しつけ防止センサーに絞った入門機です
そして「オーラルB iO どれがいい」で調べてこられた方へ、正直にお伝えしておきます。「数字が大きいほど、必ず上位互換」ではありません。たとえばiO5には歯ぐきケアモードがなく、ひとつ下のiO4には超やわらかクリーンモードがあります。数字の大小だけで選ぶと、自分に必要なモードが入っていなかった、ということが起こります。
ここから、その理由を順番に説明していきます。なお、オーラルBというブランド全体から選びたい方(子ども用や、iO以外の従来型も含めて検討したい方)は、オーラルBはどれがいい?全機種のおすすめランキングのほうが向いています。この記事は「iOに決めた人が、番号を決めるため」の記事です。
そもそもiOシリーズは何が違うのか|まず「全機種で同じところ」から
比較表を見る前に、ここを押さえておくと選びやすくなります。9機種で「共通しているところ」から先に確認しましょう。
丸型ブラシが歯を1本ずつ包み込む、という考え方
オーラルBの電動歯ブラシは、ヘッドが丸い形をしています。歯を1本ずつ包み込むように当てて、こすり取るという考え方で、歯科医院でやっているクリーニングの動きに近い形です。
iOシリーズでは、この丸型の回転に加えて「遠心マイクロモーション™」という仕組みが入っています。名前は難しいのですが、やっていることはシンプルで、ブラシの毛1本1本を細かく振動させているだけです。回転で歯を包み、振動で細かい汚れをかき出す。この2つを同時にやっているのがiOシリーズだと思ってください。
もうひとつ、iOシリーズの土台になっているのが「リニアマグネティックシステム™」という駆動の仕組みです。リニアモーターカーと同じ原理を応用したもので、これまでのギアで動かす方式と違って、磁石の力でブラシを動かします。
ここがいちばん大事|歯垢を落とす力は、9機種で同じ説明
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
オーラルB公式サイトの製品説明文は、iO2からiO10まですべて同じ文言です。「独自の丸型回転に加え、高い歯垢除去力を実現する革新のテクノロジー『遠心マイクロモーション™』を搭載。99.7%UPの歯垢除去力で、歯垢の蓄積まで防ぐ」——この一文が、9機種すべてのページに書かれています。
公式の比較表を見ても、「ブラシの動き」の行は9機種すべて同じ表示になっています。
そして、替えブラシもiOシリーズ共通です。iO2に付けるブラシと、iO10に付けるブラシは同じものです。
つまり、「歯に当たっている部分」は、どの番号を買っても同じということになります。上位機種を買ったから汚れがよく落ちる、下位機種だから落ちない、という単純な話ではありません。
では、値段が何倍も変わるのはなぜか。差があるのは「あなたの磨き方をどこまで見て、どこまで教えてくれるか」と、「毎日の使い勝手」の部分です。ここから、その中身を具体的に見ていきます。

【早見表】オーラルB iO 全9機種の違い
オーラルB公式サイトの比較表と、各機種の製品ページで確認できた項目だけを並べました。スマホの方は、表を横にスクロールしてご覧ください。
| 機種 | モード数 | AIガイド | ディスプレイ | 充電時間 | アプリ |
|---|---|---|---|---|---|
| iO10 | 7 | 16か所 | カラー | 3時間 | あり |
| iO9 | 7 | 16か所 | カラー | 3時間 | あり |
| iO8 | 6 | 6か所 | カラー | 3時間 | あり |
| iO7 | 5 | 6か所 | モノクロ | 3時間 | あり |
| iO6 | 5 | 6か所 | モノクロ | 12時間 | あり |
| iO5 | 5 | 6か所 | モード表示のみ | 16時間 | あり |
| iO4 | 4 | なし | なし | 16時間 | あり |
| iO3 | 3 | なし | なし | 16時間 | なし |
| iO2 | 3 | なし | なし | 24時間 | なし |
押しつけ防止センサーは9機種すべてに付いています。共通なので表からは外しましたが、1か所だけ中身が違う機種があります。ここは後半の「本当に効く差」で詳しくお話しします。
表の言葉を、かんたんに説明しておきます。
- AIガイド……スマホのアプリと一緒に使うと、お口の中のどこを磨いているかを本体が判断して、磨けていない場所を教えてくれる機能です。「16か所」と「6か所」は、お口を何ブロックに分けて見ているかの違いです
- ディスプレイ……本体に付いている画面のことです。カラー、モノクロ、モード名だけ表示、なしの4段階があります
- 充電時間……空の状態から満充電になるまでの時間です。3時間は「急速充電」と呼ばれています
- アプリ……スマホと連動できるかどうかです。AIガイドがなくても、モードの切り替えや記録のためにアプリとつながる機種があります(iO4がこれにあたります)
この表を見ると、iO7とiO6の違いが「充電時間だけ」だと分かります。逆に、iO8とiO7の間には、ディスプレイの色とモード数の差しかありません。売り場で悩む区間の答えが、意外とあっさり出ることが多いです。
型番ごとの解説|どこで線を引くか
ここからは、選ぶうえで意味のある差だけに絞ってお話しします。全機種を同じ分量で紹介しても、かえって決められなくなるからです。
iO10・iO9|7モードと16か所検知の最上位
公式の比較表で見るかぎり、この2機種はモード数・AI検知数・ディスプレイ・充電時間・センサーのすべてが同じ表示です。搭載モードは、標準クリーン/しっかりクリーン/やわらかクリーン/超やわらかクリーン/歯ぐきケア/ホワイトニング/舌クリーニングの7つ。
この2機種だけの特徴が「16か所で立体的に検知」するAIブラッシングガイドです。下位機種の6か所検知より細かくお口を分けて見てくれます。またiO10には「iO Sense」という充電器が付いてきます。充電するだけの台ではなく、光で磨き方を案内してくれる仕組みで、iO10だけの装備です。
この2機種は、「スマホのアプリを毎日開いて、磨き残しを確認するのが楽しい」というタイプの方に向いています。逆にそこを使わないなら、あとで説明するとおり、下位機種との差はかなり小さくなります。
iO8|迷ったらここ、という位置にいる1台
6モード(7つから舌クリーニングを除いたもの)、6か所検知のAIガイド、カラーのディスプレイ、アプリ連携、3時間の急速充電。上位機種との差は「モードが1つ少ない」「AIの検知が16か所ではなく6か所」の2点に絞られます。
カラーディスプレイが付く機種のうち、いちばん番号が小さいのがiO8です。ここが分かりやすい線引きになります。
この記事の結論でiO8を最初に挙げたのは、「上位機種にあるもので、日常的に効いてくるもの」がほぼ全部入っているからです。
iO7・iO6|5モード。分かれ目は充電時間だけ
この2機種のモードは同じです。標準クリーン/しっかりクリーン/やわらかクリーン/歯ぐきケア/ホワイトニングの5つ。ディスプレイもどちらもモノクロ、AIガイドも6か所検知で同じです。
違いは充電時間だけで、iO7は3時間、iO6は12時間です。
「たかが充電時間」と思われるかもしれませんが、これは意外と生活に効きます。朝、充電が切れているのに気づいたとき、3時間なら夜には使えます。12時間だとその日はほぼ使えません。出張や旅行が多い方ほど、この差が効いてきます。
逆に、洗面所に置きっぱなしで充電も差しっぱなし、という使い方なら、差はほとんど感じないはずです。
iO5|アプリは使えるが、歯ぐきケアモードがない
ここが、この記事でいちばん注意していただきたい機種です。
iO5もモード数は5つですが、中身がiO7・iO6と違います。標準クリーン/しっかりクリーン/やわらかクリーン/超やわらかクリーン/ホワイトニングの5つで、歯ぐきケアモードが入っていません。
そのかわり、iO7・iO6にはない超やわらかクリーンが入っています。つまり、「歯ぐきケアを取るか、超やわらかを取るか」の入れ替えになっているのです。数字が1つ下がったから機能が減った、という単純な関係ではありません。
ディスプレイは「モード表示のみ」、充電時間は16時間。AIガイド(6か所)とアプリ連携はここまで入っています。
iO4|AIガイドはなし。でもアプリにはつながる
ここがAIブラッシングガイドの境目です。iO4にはAIガイドがありません。ディスプレイもありません。
ただしアプリ連携はできます。「どこを磨いているか」は判定してくれませんが、アプリ側とつなげて使うことはできる、という位置づけです。
モードは4つで、標準クリーン/やわらかクリーン/超やわらかクリーン/ホワイトニング。iO5と同じく超やわらかクリーンが入っているところは、しみやすい方には見逃せないポイントです。
iO3・iO2|必要な機能に絞った入門機
この2機種はアプリ連携がありません。ディスプレイもAIガイドもなし。スマホと一切つながらない、シンプルな電動歯ブラシです。
- iO3……3モード(標準クリーン/やわらかクリーン/ホワイトニング)。充電時間は16時間
- iO2……3モード(標準クリーン/やわらかクリーン/超やわらかクリーン)。充電時間は24時間
モードの中身がここでも入れ替わっているのが分かります。iO3にはホワイトニング、iO2には超やわらかクリーンが入っています。
そして、iO2だけは押しつけ防止センサーの中身が違います。これは次のパートで詳しくお話しします。
なお、型番の末尾に「S」が付いたモデル(iO3S、iO4S、iO5S、iO7S、iO9Sなど)があります。これは付属品やモードを整理した別仕様で、たとえばiO3Sはホワイトニングモードがなく2モードだと公式サイトに注記されています。同じ番号でも中身が違うことがあるので、購入前に必ずモード数と付属品を確認してください。

【本音】上位機種でも、実は差が出ないところ
ここからは、カタログを並べるだけでは書けない部分をお話しします。20年以上、患者さんが実際にどう使っているかを見てきた立場から、正直に書きます。
1. 歯垢を落とす力そのもの
前半でお伝えしたとおり、公式サイトの製品説明は9機種すべて同じ文言で、ブラシヘッドも共通です。上位機種を買っても、歯に当たっている部分は下位機種と同じということになります。
「高いほうがよく落ちるはず」という期待で上位機種を選ぶと、そこは期待どおりにはなりません。
2. モードの数
7モードと3モード。数字を見ると大きな差に見えます。でも、臨床でお話をうかがっていて、モードを毎日使い分けている方はほとんどいません。
実際に使われているのは、ふだん使いの1つと、歯ぐきが気になるときの1つ。多くて2つです。買ってから最初の1週間はいろいろ試すのですが、そのあとは1つに落ち着きます。
ですので、「モードが多いほど良い」という考え方で予算を上げるのは、あまりおすすめしません。大事なのは数ではなく、自分に必要な1つが入っているかどうかです。
3. ディスプレイの色
カラーかモノクロか。これも、使い始めの1か月は楽しいのですが、慣れると見なくなります。歯を磨いている間、鏡を見ている方はいても、手元の画面をずっと見ている方はまずいません。ディスプレイが本当に役に立つのは「今どのモードが選ばれているか」が一目で分かることで、その用途ならモノクロでもモード表示のみでも十分に足ります。
4. AIの検知が16か所か6か所か
これはいちばん誤解されやすいところです。AIブラッシングガイドは、スマホのアプリを開いて使わないと意味がありません。
正直に申し上げると、洗面所にスマホを持ち込んで、毎回アプリを立ち上げて磨く。これを何か月も続けられる方は、多くありません。最初の2週間は続いても、そのあとフェードアウトしてしまうケースを何度も見てきました。
アプリを使わない前提なら、16か所と6か所の差はゼロです。「自分は記録をつけるのが好きなタイプかどうか」を先に考えてから、この機能にお金を払うか決めてください。
本当に効く差は、この4つです
では、どこにお金を払う価値があるのか。私が実際に「これは結果が変わる」と思っているのは、次の4つです。
1. 押しつけ防止センサーの中身|iO2だけ違います
これが最大のポイントです。
公式サイトの説明を読み比べると、iO3以上の8機種は「スマート押しつけ防止センサー」で、ブラッシングに適切な力加減を赤・緑・白の3色で教えてくれます。強すぎると赤、ちょうどよければ緑、そして弱すぎると白が光ります。
一方iO2は「押しつけ防止センサー」で、公式の説明は「ブラシ圧が強いと光ってお知らせ」。つまり強すぎのときだけです。
この違い、地味に見えて臨床的にはとても大きいです。
電動歯ブラシを使い始めた方には、大きく2つのタイプがあります。力を入れすぎて歯ぐきを傷めてしまう方と、「機械が磨いてくれる」と思って軽く当てすぎている方です。実は後者、けっこう多いのです。歯ブラシが歯の面に届いておらず、歯垢が残ったままになっています。
「弱すぎ」を教えてくれる機能は、この後者のタイプを直してくれます。力加減は自分では分かりません。だから光で教えてもらう価値があります。
ですので、予算をいちばん切り詰めたい方でも、iO2ではなくiO3をおすすめします。ここが、この記事でお伝えしたいいちばんの結論です。
2. モードの「中身」|数ではなく、必要な1つが入っているか
モード数の話はもう1つ大事な点があります。番号が下がるほど機能が減っていく、という単純な並びになっていないのです。
- 歯ぐきケアモードがあるのは……iO10・iO9・iO8・iO7・iO6
- 超やわらかクリーンモードがあるのは……iO10・iO9・iO8・iO5・iO4・iO2
お気づきでしょうか。iO7とiO6には「超やわらか」がなく、iO5には「歯ぐきケア」がありません。ここは番号順に並んでいないので、必ず確認してください。
目安としてはこうです。
- 歯ぐきが下がってきた、歯ぐきから血が出やすい → 歯ぐきケアモードが入っている機種を
- 冷たいものがしみる、歯ぐきが痛みやすい → 超やわらかクリーンが入っている機種を
「上位機種を買っておけば安心」ではなく、「自分の悩みに合うモードが入っている機種を買う」。これが、失敗しない選び方です。
3. 充電時間|16時間・24時間は、生活のリズムに響きます
比較表のとおり、充電時間は3時間(iO10・iO9・iO8・iO7)/12時間(iO6)/16時間(iO5・iO4・iO3)/24時間(iO2)と、はっきり差があります。
毎日充電台に戻す使い方なら、この差はほとんど気になりません。問題になるのは「充電が切れているのに気づいたとき」です。
3時間なら、朝気づいて夜には使えます。24時間だと、丸一日使えません。旅行や出張でしばらく充電できなかったあと、帰宅してすぐ使いたいという場面でも同じです。
電動歯ブラシは、使わなかった日があると習慣が途切れやすくなります。私が充電時間を軽視しないのは、この「途切れやすさ」を臨床でよく見るからです。
4. 替えブラシを、3か月ごとに替え続けられるか
そして、これがいちばん結果に効きます。
どんなに高性能な本体でも、毛先が開いたブラシを使っていたら性能は出ません。これは断言できます。本体のグレードを1つ上げるより、替えブラシをきちんと交換するほうが、お口の状態への影響は大きいです。
本体にお金をかけすぎて替えブラシを節約する、というのは、いちばんもったいない使い方です。「本体+替えブラシを3か月ごとに替え続ける」ところまでを含めて、無理なく続けられる範囲で選んでください。
替えブラシの種類と選び方
iOシリーズの替えブラシは、本体の番号に関係なく共通です。iO2でもiO10でも同じブラシが使えます。
ただし、iO以外のオーラルB(Pro2などの従来型)とは互換性がありません。オーラルBの替えブラシ売り場は「iOシリーズ専用」と「iO以外」の2つに分かれています。ここを間違えて買ってしまう方がとても多いので、パッケージの表記を必ず確認してください。
iO専用替えブラシは4種類
公式サイトで扱われているiO専用の替えブラシは、次の4種類です。
- iOアルティメイトクリーン……2種類の毛を組み合わせた毛束が、歯間や歯の表面の歯垢まで届くように設計されたスタンダード。最初の1本はこれで問題ありません
- iOジェントルケア……4000本の超極細毛。歯や歯ぐきにやさしく歯垢を落とします。歯ぐきが下がってきた方、しみやすい方に
- iOラディアントホワイト……独自のラバー素材で、歯の表面についた着色汚れを落としやすくします。コーヒーやお茶の着色が気になる方に
- iOターゲットクリーン……高密度の毛先が歯間や届きにくい場所に入り込む設計。歯科矯正中の方やインプラントのある方に
ランニングコストの考え方
交換の目安は3か月です(1日2回、各2分使った場合)。オーラルBの公式サイトにもこの目安が書かれていて、iOシリーズの本体はブラシの交換タイミングを本体側でお知らせしてくれます。
ということは、1年間で必要な替えブラシは4本という計算になります。ここを先に把握しておくと、購入後に「思ったよりかかる」と感じにくくなります。
コストを抑えるコツを2つだけ。まとめ買いのほうが1本あたりは安くなりますが、毛先の劣化を考えると1年分(4本)くらいまでが現実的です。もうひとつ、互換品(非純正)には注意してください。丸型ブラシは歯に当たる面積が小さいぶん、毛の質と植毛の精度が結果に直結します。
そして、これはお金の話ではないのですが、3か月使ったブラシと新品を並べてみてください。毛先の開き具合に驚くはずです。「まだ使えそう」と思っても、性能はかなり落ちています。
プレゼントに選ぶならこの型番
電動歯ブラシは、贈り物としてとても喜ばれるアイテムです。ただし贈る相手のお口の状態が分からないぶん、選び方にコツがあります。
ギフトなら、モードの中身とセット内容で選ぶ
私がプレゼント用にすすめるとしたら、iO8かiO7です。理由は3つあります。
- 歯ぐきケアモードが入っている……年齢を重ねると、多くの方が歯ぐきの下がりを気にされます。相手のお口の状態が分からないときほど、このモードがあると安心です
- 充電時間が3時間……贈られた側が「使いたいときに使えない」と感じにくくなります
- 公式のシリーズ紹介で、トラベルケースとブラシホルダーが付く機種として案内されている……箱を開けたときの満足感につながります
公式サイトのシリーズ紹介では、iO8は「マグネット式充電+トラベルケース+ブラシホルダー」、iO7は「マグネット式充電+トラベルケース+カバー付きブラシホルダー」、iO6は「差し込み式充電+トラベルケース」と説明されています。
ギフトで失敗しないための注意点
3つだけ、気をつけていただきたいことがあります。
- セット内容は色や販売店によって変わることがあります。「替えブラシ2本付き」「トラベルケースなし」など、同じ番号でも複数の構成があります。購入前に必ず箱の中身を確認してください
- 末尾に「S」が付くモデルに注意。前半でも触れましたが、iO3Sはホワイトニングモードがなく2モードです。贈り物では、この違いが分かりにくいまま届いてしまいます
- 替えブラシも一緒に贈ると、ぐっと親切です。本体だけだと、3か月後に「どれを買えばいいのか分からない」となる方が多いです。iOアルティメイトクリーンを1箱添えておくと、そこで止まりません
ちなみに、ご自身用に買うなら「セット内容が少なくて安いほう」で問題ありません。トラベルケースは、旅行に持ち出す習慣がなければ使わないまま引き出しに眠ります。ギフトかどうかで、選ぶ基準は変えていいと思います。
iOと従来型(Pro)はどちらを選ぶべきか
「そもそもiOじゃなくてもいいのでは」と思われた方へ、短くお答えします。
オーラルBには、iOシリーズのほかにPro2などの従来型があります。丸型ブラシで歯を1本ずつ包んで磨く、という基本の考え方は共通です。大きな違いは、iOシリーズが磁石で動く駆動方式で、ブラシ1本1本を振動させる仕組みを持っていることと、替えブラシに互換性がないことです。
ざっくりした選び分けは、こうなります。
- まず電動歯ブラシを試してみたい、予算を抑えたい → 従来型(Pro2など)
- 磨き心地と押しつけ防止の精度を重視したい、長く使う前提 → iOシリーズ
ここを深く比べたい方は、子ども用も含めてブランド全体を扱った記事を用意しています。オーラルBはどれがいい?全機種のおすすめランキングで、iO以外の機種も含めて解説していますので、そちらをご覧ください。
よくある質問
Q. iO10とiO9は、結局どこが違うのですか?
A. 公式サイトの比較表で見るかぎり、モード数(7)・AI検知(16か所)・ディスプレイ(カラー)・充電時間(3時間)・押しつけ防止センサーは、どちらも同じ表示です。
はっきりした違いとして公式サイトで確認できるのは、iO10に「iO Sense」という充電器が付いてくることです。これは光で磨き方を案内してくれる仕組みで、iO10だけの装備になります。
逆に言えば、その充電器に魅力を感じないのであれば、iO9でできることはほとんど変わりません。
Q. いちばん安いiO2でも十分ですか?
A. 歯垢を落とす部分については、公式の製品説明が9機種すべて同じ文言なので、そこに不足はありません。
ただし、私はiO3のほうをおすすめしています。iO2の押しつけ防止センサーは「強すぎるとき」だけを教えてくれる仕様で、iO3以上にある「弱すぎ」のお知らせがありません。力を入れすぎる方だけでなく、軽く当てすぎて磨けていない方も多いので、そこを直してくれる機能の価値は大きいと考えています。
あわせて、iO2の充電時間は24時間です。ここも生活のしやすさに関わってきます。
Q. 替えブラシは、どの型番でも同じものが使えますか?
A. iOシリーズ同士なら共通です。iO2用とiO10用が別売りされているわけではありません。
ただしiO以外のオーラルB(Pro2などの従来型)とは互換性がありません。オーラルBの替えブラシは「iOシリーズ専用」と「iO以外」の2グループに分かれています。パッケージに「iO」と書かれているかどうかを必ず確認してください。
Q. アプリは絶対に必要ですか?
A. 必要ありません。アプリを使わなくても、本体だけで問題なく磨けます。
ただし、AIブラッシングガイドはアプリと一緒に使う機能なので、アプリを開かないならその部分にお金を払う意味はなくなります。「自分は記録をつけるのが好きなタイプではない」と分かっているなら、iO4以下を選んで、その予算を替えブラシに回すほうが合理的です。
なお、iO3とiO2にはアプリ連携そのものがありません。スマホと一切つながらないシンプルな作りです。
Q. 歯ぐきが下がってきました。どの型番を選べばいいですか?
A. 歯ぐきケアモードが入っている機種(iO10・iO9・iO8・iO7・iO6)を候補にしてください。iO5にはこのモードがないので、番号だけで選ぶと外してしまいます。
あわせて、替えブラシはiOジェントルケア(超極細毛のタイプ)に替えると、より歯ぐきにやさしく使えます。本体のモードとブラシの毛の両方でやわらかくするのが、私のおすすめの組み合わせです。
なお、歯ぐきが下がる原因は磨き方だけとは限りません。気になる変化がある場合は、自己判断せず歯科医院でご相談ください。
Q. 型番の数字が大きいほど、上位機種ということですか?
A. おおむねそうですが、モードの中身だけは単純な上下関係になっていません。
実例を挙げると、iO5には歯ぐきケアモードがなく、ひとつ下のiO4には超やわらかクリーンモードがあります。iO7・iO6には超やわらかがなく、iO2にはあります。
ですので、「必要なモードが入っているか」だけは、番号ではなく実際のモード名で確認してください。比較表を作るときに、私がいちばん驚いたところでもあります。
まとめ|番号の大小より、「自分に必要な機能」で選んでください
大事なところをまとめます。
- 歯垢を落とす力は9機種で共通。公式サイトの製品説明はiO2からiO10まで同じ文言で、替えブラシも共通です
- 差があるのは「磨き方をどこまで教えてくれるか」と「毎日の使い勝手」。ここを分けて考えると選びやすくなります
- 迷ったらiO8。カラーディスプレイ・AIガイド・アプリ連携・3時間充電が揃っていて、上位機種との差が小さく収まります
- 予算を抑えるならiO2ではなくiO3。iO3以上は押しつけ防止センサーが赤・緑・白の3色で、「弱すぎ」も教えてくれます
- モードの中身は番号順に並んでいません。歯ぐきケアはiO6以上、超やわらかクリーンはiO5・iO4・iO2にあります。必要なモード名で確認してください
- 本体のグレードを上げるより、替えブラシを3か月ごとに替えるほうが結果に効きます。続けられる範囲で選んでください
- ブランド全体から選びたい方は、オーラルBはどれがいい?全機種のおすすめランキングをご覧ください
20年以上この仕事をしてきて思うのは、電動歯ブラシで結果が出るかどうかは、機種の値段ではなく「正しい力加減で、毎日、きちんとしたブラシで磨けているか」でほぼ決まるということです。上位機種の機能は、その手助けをしてくれるものであって、機能そのものが磨いてくれるわけではありません。
この記事が、あなたに合う1台を決める助けになればうれしいです。
※この記事は電動歯ブラシの選び方について一般的な情報をお伝えするものです。仕様は2026年9月時点でオーラルB公式サイトに掲載されている内容をもとにしています。製品のラインナップやセット内容は変更されることがありますので、購入前に最新の情報をご確認ください。また、お口の状態には個人差があります。歯ぐきからの出血、しみる症状、歯ぐきの下がりなどの変化がある場合は、自己判断せず歯科医院にご相談ください。
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【監修・執筆】とうま
日本歯周病学会認定歯科衛生士/歯科臨床麻酔認定歯科衛生士/ホワイトニングコーディネーター
20年以上の臨床経験を基に、日本歯周病学会認定歯科衛生士をはじめとする複数の専門資格を有し、質の高い医療提供を追求している。
予防歯科、歯周治療、ホワイトニング分野を中心に、専門的知識をわかりやすく伝え、患者さんやそのご家族が安心できる情報を発信。


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