PR

歯石は自分で取れる?市販の歯石取りが危ない理由と、つきにくくする方法を歯科衛生士が解説

歯の健康

「歯の裏にザラザラしたものがついている」「歯石って、自分で取れないの?」

通販では、歯石を取るための器具も売られています。でも、毎日歯科医院で歯石を取っている歯科衛生士として、自分で取ることはおすすめしません。

この記事では、日本歯周病学会認定歯科衛生士として20年以上歯石を取ってきた私が、自分で取るのが危ない理由、歯科医院で取ってもらう方法と料金の目安、そして歯石をつきにくくするセルフケアをお伝えします。

先に結論

  • 歯石は歯ブラシでは取れません。自分で器具を使うのは、歯ぐきや歯を傷つけるのでおすすめしません
  • ついた歯石は、歯科医院で取ってもらうのがいちばん安全で確実です
  • 取ったあとは、歯みがき・フロス・歯石予防成分入りの歯磨き粉でつきにくくする

検査なしで歯石取りだけ受けられるクリーニングのメニューがある医院もあります(スターホワイトニングのスケーリングは5,900円・約20分/2026年10月時点)。歯ぐきの出血や腫れが続く方は、先に一般の歯科医院を受診してください。

▶ 歯石取りのメニューと近くのクリニックを公式サイトで見る

歯石とは?歯垢(プラーク)との違い

歯石は、みがき残した歯垢(プラーク)が、唾液に含まれるカルシウムなどで固まって石のようになったものです。厚生労働省の資料でも、歯石は歯ブラシで除去することができないと説明されています。

歯垢はやわらかい細菌のかたまりで歯みがきや歯間ケアで落とす。歯石は歯垢が固まったもので、歯ブラシでは取れず歯科医院で除去する。
毎日のケアで落とすのは歯垢。固まった歯石は歯科医院で取り除きます。
歯垢(プラーク)歯石
正体細菌のかたまり(やわらかい)歯垢が固まったもの(かたい)
歯ブラシで取れる?取れる取れない
放っておくと歯石になる・むし歯や歯周病の原因に表面がザラザラで、口臭や歯周病悪化の原因に

歯石がつきやすい場所

とくにつきやすいのが下の前歯の裏側です。日本歯科医師会も、ここは唾液が出てくる場所に近く、唾液にはカルシウムなどの成分が含まれているので歯石がつきやすい、と説明しています。舌でさわってザラザラするなら、歯石かもしれません。

磨き残ししやすい、歯のつけ根や間、奥歯にも自分が気が付かないうちに歯石が沈着していることがよくあります。


自分で歯石を取るのが危ない5つの理由

自分で歯石を取ろうとすると歯や歯ぐきを傷つけるおそれがあり、見えない歯石が残ったり、歯周病やむし歯を見逃したりすることもある。気になる歯石は歯科医院へ相談する。
歯や歯ぐきの状態を確認しながら、歯科医院で歯石を取り除いてもらいましょう。

① 歯ぐきを傷つけやすい

歯石取りの器具は先がとがっています。鏡を見ながらでは角度や力加減がわからず、歯ぐきに刺さったり、傷つけて出血したりしやすくなります。

② 歯の表面に傷がつき、かえって汚れがつきやすくなる

器具で歯をこすると、表面に細かい傷がつくことがあります。傷があると歯垢や着色がつきやすくなり、歯石もまたつきやすくなります。

③ 歯ぐきの中の歯石は、自分では取れない

歯周病で問題になるのは、歯ぐきの中(歯周ポケット)に隠れた歯石です。見えるところだけ取っても、肝心な部分は残ってしまいます。

④ しみる・痛むようになることがある

歯の根元や歯ぐきを傷つけると、冷たいものがしみるようになることがあります。

⑤ 歯周病やむし歯を見逃してしまう

歯石が多い人は、歯周病が進んでいることもあります。歯科医院なら歯石を取るだけでなく、歯ぐきの状態やむし歯もチェックしてもらえます。自分で取ると、その機会を逃してしまいます。

たまに自分で歯石を取ろうとしてもうまくいかないで、歯科にくる方がいます。初めからプロにお願いすることが結局は一番の近道です。

「歯石が自分で取れた」ときは

歯みがき中に、歯石の一部がポロッと取れることもあります。でも、歯ぐきの中の歯石は残っていることがほとんどです。取れた跡がしみる、血が出る、歯がグラグラするといった場合は、早めに歯科医院で診てもらいましょう。


歯石は歯科医院で取ってもらおう|どこで受ける?

こんな人はおすすめ
歯ぐきから血が出る・腫れている・歯周病が心配かかりつけの歯科医院(検査と治療ができる所)
歯ぐきは健康で、歯石や着色をサッと取りたいクリーニングのメニューがある医院(検査なし・1回で完了できる所も)

たとえば、私がホワイトニングで通ったスターホワイトニングには、クリーニングだけのメニューがあります。料金の目安は次のとおりです(2026年10月時点・公式サイトより、税込)。

メニュー内容料金時間
スケーリング歯石取り5,900円約20分
スタンダードクリーニング着色落とし+歯石取り(または歯石取りの時間延長)8,250円約30分

▶ スターホワイトニングのクリーニングを公式サイトで見る


歯石をつきにくくする5つの方法

歯石は、歯垢を残さないことでつきにくくなります。ただし、ここで紹介する方法はどれも「予防」です。すでについた歯石を取ることはできません。

歯石予防には歯と歯ぐきの境目や下の前歯の裏のみがき残しを減らし、フロスや歯間ブラシ、定期的な歯科チェックを活用する。歯石予防の歯磨き粉や洗口液は補助で、すでについた歯石はセルフケアでは取れない。
毎日の歯垢除去と定期的な歯科チェックを組み合わせて、歯石をつきにくくしましょう。

① 歯と歯ぐきの境目、下の前歯の裏を意識してみがく

歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に当てて、小きざみに動かします。歯石がつきやすい下の前歯の裏は、歯ブラシを縦にして、かかとを使い1本ずつみがくのがコツです。

② フロス・歯間ブラシで歯と歯の間をきれいに

歯と歯の間は、歯ブラシだけではみがききれません。1日1回、フロスや歯間ブラシを使いましょう。選び方は「歯間ブラシおすすめランキング」で紹介しています。

③ 「歯石の沈着を防ぐ」歯磨き粉を使う

薬用歯磨き粉(医薬部外品)には、効能として「歯石の沈着を防ぐ」と書かれたものがあります。ライオン歯科衛生研究所によると、ポリリン酸ナトリウムやピロリン酸ナトリウムには歯石ができるのを抑えるはたらきがあります。パッケージの効能や成分を見て選びましょう。

たとえば、ドラッグストアで買えるクリニカアドバンテージは、薬用成分のポリリン酸ナトリウム(TPP)が歯石の沈着を防ぐとメーカーが案内していて、むし歯予防のフッ化物も1450ppm配合されています。

④ 歯石予防の洗口液をプラスする

歯みがきのあとに洗口液を使うのも一つの方法です。リステリンには、歯石・歯垢の予防をうたった「プロケア」があります。洗口液は歯みがきの代わりにはならないので、あくまでプラスのケアとして使ってください。リステリンの選び方は「リステリンのおすすめ3本」で解説しています。

⑤ 定期的に歯科医院でチェックしてもらう

どんなに丁寧にみがいても、歯石を完全に防ぐのは難しいものです。厚生労働省の資料でも、3〜4か月ごとの歯石除去などを含めた定期的な歯科での指導が大切だとされています。歯石が小さいうちに取れば、時間も短く、痛みも少なくすみます。

電動歯ブラシを使うのもおすすめです。選び方は「電動歯ブラシ最強ランキング10選」でまとめています。

よくある質問

Q. 歯石は放っておくとどうなる?

A. 歯石の表面はザラザラしているので、歯垢がさらにつきやすくなります。歯ぐきの炎症や口臭の原因になり、歯周病が進むきっかけにもなります。

Q. 重曹やホワイトニング歯磨き粉で歯石は取れる?

A. 取れません。こすりすぎると、歯の表面を傷つけるおそれもあります。歯磨き粉にできるのは、歯石をつきにくくするところまでです。

Q. 歯石取りはどのくらいの頻度で受ければいい?

A. 3〜4か月に1回が目安です。ただし、歯石のつきやすさは人によって違うので、歯科医院で自分に合った間隔を相談してください。


まとめ|歯石は「プロが取る」と「自分できれいに磨く」がセット

  • 歯石は歯垢が固まったもの。歯ブラシでは取れません
  • 自分で器具を使うと、歯ぐきや歯を傷つけるおそれがあるのでおすすめしません
  • ついた歯石は歯科医院で取ってもらう。歯ぐきが健康なら、クリーニングのメニューがある医院も手軽です
  • 取ったあとは、境目みがき・フロス・歯石予防成分入りの歯磨き粉でつきにくくする

半年以上歯科で歯石を取っていない場合は、クリニックに足を運んでみてください。

参考:厚生労働省「健康日本21(歯の健康)」/日本歯科医師会「歯の学校」いい歯トーク/ライオン歯科衛生研究所「歯と口の健康研究室:歯みがき剤」/クリニカ公式サイト/スターホワイトニング公式サイト(2026年10月時点)

【監修・執筆】とうま

日本歯周病学会認定歯科衛生士/歯科臨床麻酔認定歯科衛生士/ホワイトニングコーディネーター

20年以上の臨床経験を基に、日本歯周病学会認定歯科衛生士をはじめとする複数の専門資格を有し、質の高い医療提供を追求している。
予防歯科、歯周治療、ホワイトニング分野を中心に、専門的知識をわかりやすく伝え、患者さんやそのご家族が安心できる情報を発信。

コメント