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歯科衛生士の転職の流れと期間|何か月前から動く?認定歯科衛生士が7ステップで解説

歯科衛生士の転職・働き方

先に結論だけ知りたい方へ
歯科衛生士の転職は、動き始めてから新しい医院で働き始めるまで3〜5か月が目安です。働きたい月の4〜5か月前に動き始めると、あわてずに進められます。退職を伝えるのは、内定をもらって条件を確認した後にしましょう。全体の流れは7ステップの早見表にまとめました。

※この記事はアフィリエイト広告(PR)を含みます。

転職は多くの歯科衛生士が経験している

「転職したいけれど、何から始めればいいのか分からない」「働きながらできるのかな」と、最初の一歩で止まってしまう方は多いと思います。

日本歯科衛生士会の調査では、回答した歯科衛生士の80.8%が転職を経験しています。転職を考えた理由で多いのは、給与・待遇(46.5%)、仕事内容(34.4%)、勤務形態・勤務時間(30.9%)でした。特別なことではありません。なお、この調査の回答者は会員が中心で、50歳以上が58.2%と年齢が高めです。

私も20年以上働くなかで、何度か転職してきました。直近は2023年で、きっかけは自分の成長とやりがい、仕事に見合った評価を求めたことです。新しい医院で働き始める3〜5か月前から転職先を調べ始め、見学と面接を経て内定をもらってから、院長に退職の意向を伝えました。その約2か月後に、新しい医院で働き始めています。

転職の流れ7ステップと期間の目安

歯科衛生士の転職を、希望条件の整理から求人探し、見学、面接、条件確認、退職と引き継ぎ、入職まで7ステップで示した図

期間は、私の経験と一般的な進み方をもとにした目安です。2と3は同時に進むことも多く、医院に直接連絡すれば、もっと早く進むこともあります。

働きたい月から逆算する

いちばん時間が読めないのは、退職の部分です。そこから逆に数えると、いつ動けばよいかが分かります。たとえば4月から働きたいなら、次のような流れです。

4月入職に向け、11〜12月に求人探し、12〜1月に見学と面接、1〜2月に内定と条件確認、1〜3月に引き継ぎを進めるスケジュール例

年末年始や大型連休は休診の医院が多く、見学の日程を組みにくくなります。また、担当の患者さんがいる方は、3か月ほど前から引き継ぎを始めることもあります。早めに動いておくと安心です。

ステップ1:希望条件を整理する

最初に、譲れない条件と妥協できる条件を紙に書き出します。譲れない条件は2〜3つに絞りましょう。全部を満たす職場を探すと、なかなか決められません。

私が2023年の転職で大切にしたのは、次の3つでした。

  • 歯周治療に力を入れている医院
  • 自宅から通える範囲
  • 給与が上がること

歯周病学会の認定資格を取りたい方は、申請に必要な患者さんの症例を転職すると提示できなくなるので、転職の前に取っておくことをおすすめします。今の医院で認定資格を取るなら、少なくとも半年〜1年前から準備しておくと安心です。私は転職を意識してから半年で、認定資格などを3つ取りました。資格がなくても転職はできたと思いますが、時間に余裕があれば考えてみてください。

ステップ2:求人を探す

探し方は、大きく分けて「自分で探す」「担当者に手伝ってもらう」「医院に直接連絡する」の3つです。

私はグッピーで求人を見ました。勤務地を市町村の単位で検索できるので、通える範囲に絞りやすかったです。いいなと思った医院のホームページを確認して、電話で見学を申し込みました。

求人を見くらべるときは、次のサイトも使えます。

ほかのサイトもくらべたい方は「歯科衛生士の転職サイトの選び方」をご覧ください。ハローワークや、歯科衛生士会の無料職業紹介で探す方法もあります。

ステップ3:気になる医院を見学する

求人票だけでは、実際の働き方は分かりません。応募の前か面接の日に、見学させてもらいましょう。見学で見ておきたいのは、次のようなところです。

医院見学で確認する、スタッフの雰囲気、患者さんにかける時間、歯周治療の担当範囲、消毒と滅菌、残業や休みの5項目

私は見学の前に、求人情報で次の3つを確認しました。

  • 現実的に通える通勤時間か(私は1時間以内)
  • 給与が転職前と同じくらいか、それ以上か
  • 働きやすそうな職場か

そのうえで、いちばん働きたいと思う医院から順に見学と面接をお願いしました。私の場合は1院目で内定をもらえたので、ほかの医院には行きませんでした。気になる医院がいくつかある方は、できればすべて見学してくらべることをおすすめします。

私の決め手は、院長の人柄、スタッフの雰囲気、医院の清潔さの3つでした。

ステップ4:応募して面接を受ける

履歴書を書いて、面接の準備をします。私は以前の医院で面接を担当したことがありますが、医院のことを調べて、自分の強みとつなげて書いてある履歴書は印象に残りました。

準備には、次の2つの記事を参考にしてください。

ステップ5:内定をもらい、条件を書面で確認する

内定をもらったら、すぐに返事をする前に、働く条件を書面で確認しましょう。医院には、賃金や労働時間などの労働条件を明示する決まりがあります(労働基準法第15条)。2024年4月からは、就業場所や業務の変更の範囲も明示する項目に加わりました。

求人票や面接で聞いた話と違っていないか、次のところを見ておきます。

  • 月給の内訳(基本給と手当)、賞与の有無
  • 勤務時間、休みの日、残業の扱い
  • 試用期間の有無と、その間の条件
  • 入る健康保険と年金の種類(医院によって協会けんぽ、歯科医師国保、市町村の国保などと違います)
内定後に書面で確認したい、給与の内訳と賞与、勤務時間と休日、試用期間、健康保険と年金のチェック項目

聞きにくいことは、「入職前に確認させてください」と伝えれば大丈夫です。

ステップ6:退職を伝えて引き継ぐ

退職を伝えるのは、新しい職場の条件を確認した後にしましょう。先に伝えてしまうと、転職先が決まらないまま退職日だけが近づいてしまいます。

伝える時期は、まず今の職場の就業規則を確認します。1〜2か月前までと決めている職場が多いと思います。法律(民法第627条)では、期間の定めのない雇用なら、申し出から2週間で退職できるとされていますが、引き継ぎや患者さんのことを考えると、余裕をもって伝えるのがおすすめです。パートなどで契約期間が決まっている場合はルールが違うので、契約書を確認してください。

私は働きながら求人情報を確認し、医院に直接連絡して見学と面接を受けました。内定が決まってから、退職日のおよそ2か月前に院長へ伝えています。了承を得てからチーフやスタッフに話し、患者さんと業務の引き継ぎを進めました。

引き止められて話が進まないときや、退職を認めてもらえないときは、一人で抱えず、総合労働相談コーナー(各地の労働局など)に相談できます。無料です。

ステップ7:入職と手続き

手続きは、次の医院まで日が空くかどうかで変わります。

すぐ次の医院で働く退職から入職まで日が空く
健康保険新しい医院の案内に沿って手続き任意継続(退職日の翌日から20日以内。協会けんぽの場合)、市町村の国保(通常14日以内)、家族の扶養のいずれか
年金新しい医院の案内に沿って手続き国民年金への切り替え(退職日の翌日から14日以内)

前の職場からは、源泉徴収票や雇用保険被保険者証など、新しい医院に出す書類を受け取っておきましょう。何が必要かは、入職前に新しい医院に聞いておくと確実です。次の仕事が決まらないまま退職する場合は、ハローワークで雇用保険の手続きを確認してください。

歯科衛生士ならではの届出:業務従事者届

働いている歯科衛生士は、2年に1度、12月31日時点の就業状況を都道府県に届け出る決まりがあります(歯科衛生士法第6条第3項)。2026年は届出の年で、前回の期限は翌年の1月15日でした。年末年始をまたいで転職する方は、新しい医院でも案内があるか確認しておきましょう。期限や方法は、都道府県の最新の案内で確かめてください。

転職でよくある失敗と防ぎ方

よくある失敗と、防ぎ方をまとめます。

よくある失敗防ぎ方
給料だけで選んで、人間関係が合わなかった見学でスタッフの雰囲気を見る
準備しないまま面接に行って、うまく話せなかったよく聞かれる質問の答えを準備する
優先順位があいまいで、決められなかった譲れない条件を2〜3つに絞る
入ってみたら給与が前職より下がった内定後に書面で確認する。希望は履歴書の備考欄に書いておく

迷っているうちは、辞めなくても大丈夫

転職活動を始めたからといって、必ず転職しなければいけないわけではありません。求人を見ることで、今の職場の良さに気づくこともあります。勤務時間や給与の悩みなら、院長に相談して解決することもあります。情報を集めながら、ゆっくり決めていきましょう。

よくある質問

Q. 働きながらと、辞めてからでは、どちらがいいですか?

A. 収入が途切れず、焦って決めずに済むので、できれば働きながらをおすすめします。ただ、体調を崩しているときは無理をせず、まず休むことや受診を優先してください。

Q. 今の職場に知られずに進められますか?

A. 休診日や仕事の後に見学や面接の予定を入れて、職場の人には内定が出るまで話さないようにすれば、進めやすくなります。転職サイトを使うときは、連絡がほしい時間帯を伝えておきましょう。

Q. 退職は何か月前に伝えればいいですか?

A. まず就業規則を確認してください。決まりがなければ、引き継ぎを考えて1〜3か月前に伝えると、お互いに安心です。

Q. パートでも流れは同じですか?

A. 基本は同じです。契約期間が決まっている場合は、いつまでの契約かを先に確認しましょう。

まとめ|働きたい月の4〜5か月前に動き始める

  • 動き始めから入職まで、3〜5か月が目安
  • 譲れない条件を2〜3つに絞ってから探す
  • 見学で、求人票に書いていないことを確かめる
  • 退職を伝えるのは、内定後に条件を書面で確認してから

まずは希望条件を紙に書くところから始めてみてください。求人を探す段階に進んだら「歯科衛生士の転職サイトの選び方」も参考にしてください。

参考にした資料

【監修・執筆】とうま

日本歯周病学会認定歯科衛生士/歯科臨床麻酔認定歯科衛生士/ホワイトニングコーディネーター

20年以上の臨床経験を基に、日本歯周病学会認定歯科衛生士をはじめとする複数の専門資格を有し、質の高い医療提供を追求している。
予防歯科、歯周治療、ホワイトニング分野を中心に、専門的知識をわかりやすく伝え、患者さんやそのご家族が安心できる情報を発信。

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